忘れかけていた想い出とまた巡り合う
91歳の独身の女性がお亡くなりになり、
「仕事が忙しく、自分だけでは片付けられない、
何から手を付ければいいか分からない。」と、近くに住む親族男性から
御依頼を受けました。
女性宅の前で手を合わせ黙祷。
仏前に持参したお花を置き線香を上げます。
亡くなった方や、想い出の詰まった場所に失礼のないよう
心がけています。
おしゃれに気を付かっていたという女性の服、一着一着丁寧に畳み、
ポケットもくまなくチェックします。
10時間半かけてトラック3台半の荷物を運び出し、部屋は空になりました。
そこから、親族男性が小学生だった頃、亡くなった女性と撮った写真が
何枚もでてきました。
「女性は子供がいなかったから、幼い頃よく可愛いがってもらったのを
思い出しました。
丁寧に整理して頂き、本当に感謝しています。」と、笑顔で話されていました。
遺品供養士の資格を取得してから
孤独な高齢者、残された家族のなにか支えになりたい。
「故人の大切な品々を扱うので、お悔やみの気持ちを忘れず
丁寧に作業しよう。
忘れかけていた想い出と、また巡り合うお手伝いが何かできれば。」と、思い
この御縁に出会いふれあえた喜びを感じ
また自分も幼き頃の思い出をひとつひとつ拾っています。